第9回

百たたき門

案内:加納 進

上京区七本松通出水下ルにある慈眼山観音寺の山門。観音寺は、慶長12年(1607)に梅林上人が浄土宗鎮西派知恩寺の末寺として一条通室町(寺町一条とも)に創建しました。同寺は、寛文9年(1673)5月と天明8年(1788)2月の大火にあい建物の大半を焼失しました。この時、文書の類も焼失し寺の歴史は詳しくは判りません。
この寺の山門は、豊臣秀吉の時代には伏見桃山城の牢獄にありました。獄吏が、刑期を終えた罪人の出獄時に、この山門前において竹杖で百度叩いたとことから“百たたき門”と呼ばれました。百たたき門は、豊臣政権崩壊後、徳川家康の命により、元和9年(1623)に伏見城が取り壊された折に、観音寺に移建されました。放免された人が、出獄時に潜った門は、向って右の潜り戸の方です。因に、門扉は、楠の一枚板で作られています。


入力:高岡 良次  レイアウト:岡村 拓馬