第17回

石敢當(せきかんとう・いしがんとう)

案内:加納 進

石敢當の石燈籠は、京都市内と伏見の境(南区と伏見区)の鴨川に架かる勧進橋(旧俗称、銭取橋‐ぜにとりばし)の西橋詰にありましたが明治41年(1908)京都市南区九条通河原町西入中御霊町55の陶化小学校内に移されました。

この石敢當の石燈籠は、安政元年(1854)、下京・烏丸五条辺りの住人で絹問屋を営む忠兵衛という人が竹田街道を往来する人々の安全を祈って建立されたものです。高さ2mほどの石燈籠で、竿の正面に 「石敢當 」、裏面には 「安政元年建立 」、左側面には 「明治二十三年十二月吉日 」と陰刻されています。 「石敢當 」の揮毫は京都・洛東岡崎に家塾須静堂を開いた江戸時代後期の儒学者で文人画家・書家の貫名海屋(ぬきなかいおく)。

石敢當は石に呪力が備わっていると考えられたことから、魔物の侵入を防ぐ魔除けとして侵入地点に据え置く信仰が生まれたものと思われます。

中国の福建省が発祥地といわれ、台湾・シンガポール・タイ・その他の東南アジアにも分布しています。我国では全国各地にあり、九州の南部から沖縄にかけて数多く見られます。村の入口や橋詰・川岸・池畔・道路端・T字路・三叉路や袋小路の突き当たりなどに据えられます。


入力:高岡 良次  レイアウト:岡村 拓馬