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第14回 烏 寺(からすでら)
案内:加納 進
伝えによりますと鎌倉時代のはじめ、専定という旅の僧がこの場所にあった松の根元に腰を掛け休息をとっていると、頭上の松の枝に二羽の烏が何かささやいている様子です。 専定が耳を澄ませて聞き耳を立ててみると「きょうは熊谷直実蓮生坊が極楽往生される日だそうだね。私たちもお見送りをしなくては……」と話しています。 しばらくして空をを見上げると二羽の烏は、南に向って飛び去りました。 それからのち、洛東・黒谷の蓮生坊の庵を訪ねると、烏が話していた通り熊谷直実蓮生坊は、同時刻に往生を遂げていました。この不思議な出来事をを知った専定は、松の生える有縁の地に草庵を結んだのが寺のおこりと伝えます。本尊阿弥陀如来坐像は、後白河上皇の念持仏であったと伝えます。 ※熊谷直実の往生の出来事は、『知られざる京のミステリースポット〈洛東編〉』(京都の史跡を訪ねる会編)にあります。 入力:高岡 良次 レイアウト:岡村 拓馬 |